神学者であり、宗教哲学者であるオットーによるすべての宗教のコアの部分“ヌミノーゼなもの”を著した本。はじめにあくまでキリスト教に帰依した者による著作であることは断っておく。
この本は著作の中に「このカテゴリーは全く特殊であるので、あらゆる根源的な事実もしくは根本事実と同じように、厳密な意味では定義できず、ただ議論されるだけである」とあるように明快な解を与えてくれるわけではない。ただそのものについての理解を助けてくれるものである。そうした意味でこたえだけを欲しい人にはお勧めはしない。またこの著作だけではおそらく何の面白みもないものであろう。そのためこの本は宗教に興味を持っており、なおかつそれらに関わる問いに対するこたえに給している者に読まれてこそ真に意味のある本であろう。
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カテゴリ:
宗教
- 感想投稿日 : 2006年12月7日
- 本棚登録日 : 2006年12月7日
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